【コラム】「女性割当制廃止」…その新鮮な経験=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.27 12:57
「ついに私がこの日を目にするんだな!」
野党「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表が「女性割当制廃止」を主張しながら代表になる過程を見て、ただそんな風に感じた。韓国最大野党の代表が公式なアジェンダとしてこのテーマを提起したことをめぐり、一部では彼を「アンチ・フェミニスト」と攻撃した。しかし彼の言葉やメッセージを見れば、彼は「フェミニスト」でも「アンチ・フェミニスト」でもない。ただ割当制のような数合わせ競争、量でバランスと公正を論じることを、古くさい「老人の価値」として考えているように見えたということだ。
人間を性別によって強者と弱者に分けることを古くさく嘆かわしいと考える人類が現れたのは新鮮で気分のいいことだ。フェミニズムの最終目的地は「女性運動が必要ない社会」になることという点からもそうだ。実際に私が20~30代を過ごした時代はちょっと厳しかった。例えば、その当時信号待ちで停車していたのだが、ある男性が車道に飛び出してきて「生意気に女が車を運転するのか」と叫び、私の車のドアを蹴ったことがあった。彼は一行の拍手を受けながら歩道に戻っていった。この程度はただ些細なハプニングだった時代だ。こうした時代を克服するフェミニズムの価値すらなかったなら、私は耐えられただろうか。しかしいま「女性がなぜマイノリティなのか」と問い返す光景が広がっているので、個人的には感慨もひとしおとなるほかない。