【コラム】うなずいても「OK」と考えれば錯覚…文大統領の「沈黙語法」の意味(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.17 15:57
#2014年9月11日。かつて朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持者だったが朴政権の失政に失望して背を向けた李相敦(イ・サンドン)セヌリ党元非常対策委員が朝鮮ホテルのコーヒーショップに向かった。当時の新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)議員と朴映宣(パク・ヨンソン)院内代表から要請を受けて出てきたのだ。両議員は当時、地方・再補欠選挙で低調な成績だった新政治連合を刷新するため、李元委員に非常対策委員長を引き受けてほしいと伝えた。この日、文在寅議員は「助けてほしい」という言葉のほかには特に発言せず、対話は朴院内代表が主導した。
これが伝えられると、新政治連合は大騒ぎになった。「セヌリ党の非常対策委員として朴槿恵の執権に力になった人をどう迎えるのか」と親文議員らは批判した。慌てた朴院内代表は安京煥(アン・ギョンファン)教授(ソウル法大)を共同非常対策委員長とする折衷案を出したが、全く受け入れられなかった。