またひっくり返った慰安婦判決…韓国裁判所、今度は「強制執行は適法」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.16 06:58
今年1月に日本政府に対する損害賠償訴訟で勝訴した慰安婦被害者ペ・チュンヒさんら12人が「韓国内で強制執行できる日本の財産を明示してほしい」と出していた申請を裁判所が受け入れた。15日、法曹界によると、ソウル中央地方法院(地裁)民事第51単独ナム・ソンウ判事は9日、日本政府に対して財産状態を明示した財産目録を提出するよう命じる決定を出した。訴訟を通した慰安婦および強制徴用被害者の対日賠償請求権と強制執行権限を事実上否定した同じ裁判所民事第34部(裁判長キム・ヤンホ)などの決定を再びひっくり返す内容だ。
ソウル中央地方法院民事第34部(裁判長キム・ジョンゴン)は今年1月、ペさんらが出した損害賠償訴訟で、日本に対して原告に各1億ウォン(約984万円)を賠償するよう命じる判決を下した。この判決は日本政府が控訴せず、そのまま確定し、ペさんらは強制執行のために裁判所に「財産明示申請」を出した。財産明示申請は、確定判決に基づいて強制執行を開始するとき債務者(日本政府)の財産目録を確認することを裁判所に要請することだ。
ナム判事は決定文で、日本に対して財産明示を決定し、今回の強制執行申請が適法どうかについても職権で判断した。ナム判事は外交的問題は司法府が判断で考慮する事項ではないとの前提を明らかにした。ナム判事は「確定判決により、日本国に対する強制執行実施以降に発生する対日関係の悪化や経済報復など国家間の緊張発生問題は外交権を管轄する政府の固有領域で、司法府の領域からは外れることなので、強制執行申請が適法かどうかを判断するにあたり考慮事項から除外して法理的判断を行うべきだ」と決定文に書いた。