【時視各角】国がすること、企業がすること=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.21 16:01
言葉は立派だが、なぜか胸が痛む。韓米首脳会談の議題の一つ「ワクチン協力」のことだ。米国に対してワクチン生産ハブ構築、ワクチンスワップを提案するという。正直になろう。高難易度ワクチン開発経験もない韓国が米国と協力を云々するのは「精神勝利」に近い。もちろん韓国の医薬品委託生産(CMO)能力は優秀だ。半導体のように生産能力自体が競争力にならないわけではない。しかしワクチン後進国の韓国が米国と同等なパートナーのように包装するのはきまり悪い。ワクチン遅滞国になってしまった韓国が米国に手を出すのが今回の会談の本質だ。
半導体やバッテリーがなかったとすれば、どうなっていたのだろうか。バイデン大統領と向き合って座る文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、飢えた家族のために兄にコメを借りに行くフンブのように自尊心が傷ついているはずだ。「半導体を与えてワクチンを受けよう」という交換の形になるため、少しは体面を保つことができた。バイデン政権の国際戦略重点がインド太平洋に移り、米国が考える韓国の地政学的な価値は変わった。韓国の価値を高めるのは半導体やバッテリーなど「コアテック」だ。サムスンがホワイトハウス半導体会議に招請されず、LGとSKのバッテリー紛争を米国が放置すれば、我々には悪夢になっていた。