【コラム】「日本より中国が嫌い」「中国と関連すれば企業イメージに打撃」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.19 12:09
江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)・洪川(ホンチョン)の「韓中複合文化タウン」造成計画が白紙になった。世論の圧力に押された結果だ。事業主体のコーロングローバルは先月26日、「これまでの時間的・費用的投入の損失を甘受してでも事業計画を全面的に見直す」と発表した。
この事業はコーロンが所有する120万平方メートル規模の土地に中国人観光客向けのK-POPミュージアムとドラマセット場、公演会場、中国風の伝統文化通りなど大規模な観光団地を造成するという構想だった。観光客の誘致が至上課題である江原道がここに飛び込み、中国関連コンテンツを導入するために中国人民日報傘下の人民網の韓国支社とも手を握った。
しかしこれに反対する世論は激しかった。3月末に青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)「国民請願」掲示板に「江原道チャイナタウン建設を撤回してほしい」という匿名のコメントが載せられたのが信号弾となった。「中国資本と文化侵略に屈服して一帯一路の前哨基地を建てようとしている」という市民団体の反対デモが続き、人身攻撃性のフェイクニュースまでが出てきた。インタビューに応じた江原道の崔文洵(チェ・ムンスン)知事は「地域観光振興のために民間資本の主導で進められる事業であり、中国の文化侵略とは関係がないとファクトを前に出して反論したが、世論は変わらなかった」と述べた。青瓦台請願の賛成者は1カ月間で67万人まで増えた。するとコーロンが「事実関係の客観性の判断とは別に、国民請願に参加した国民の思いを考慮しないわけにはいかなかった」と白紙化を決めた。