【コラム】警察を信じられるか…漢江医大生事件が尋ねている=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.13 14:51
「ジョンミンが問題なのではない。私たちに起きるかもしれない問題を警察が解決することもできず、警察を信じることもできないというほうが問題だ」
先月、漢江(ハンガン)で遺体で見つかった医大生ソン・ジョンミンさん関連のあるYouTube映像につけられたこのコメントは、今回の事件に世論がなぜこのように異様なまでの執着を示しているかを端的に見せている。友人に会いに出かけた元気な息子が行方不明から5日後に冷たい川の中から遺体で発見される過程を国民全員が見守ったようなものなので感情移入せざるをえない。自分の家族が今日にでも被害者になるかもしれないという不安、これに警察は信じられないという不信が加わり、残念な若者の死に対する追慕を越えて狂的な世論裁判まで続いている。
怒った世論は少し不審な情況だけで、行方不明当日に一緒に酒を飲んでいた友人を殺人犯だと断定する。各関連記事には「国民は全員真実を知っている」というコメントを書き込み、正義の名のもとに執拗な身元暴きをする。さまざまな疑惑を提起した被害者の父親でさえ「単なる転落死でも、他殺でも、真実さえ明らかになれば受け入れる」と言ったが、世論は「事故死という結論が出る場合は、ろうそく集会を開く」と言って警察を圧迫する。