【コラム】ワシントンでは「大韓民国の大統領」であるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.11 09:59
バイデン大統領と文在寅(ムン・ジェイン)大統領のワシントン会談が10日後に行われる。バイデン大統領と韓国の指導者が初めて会い、同盟と国際的イシューへの対応をリセットする重要な時期だ。期待と同時に「異見の増幅だけはないことを望む」という不安が共存する。なぜか。
まずはバイデン大統領のカラー。バイデン氏は1973年に上院に入って以来およそ40年間をワシントンのインサイダーとして活躍した筋金入りの民主党員だ。民主党の核心的な価値は人権、人種平等、女性保護、水・大気など環境、公平課税、年金保護、医療保険、名分のない戦争(ベトナム・イラク)に対する嫌悪だ。そのすべての出発点は「人権」にある。民主党の十字軍的な姿勢を考えると、彼に説教をしたり教えたりして北朝鮮に寛大な互恵性を見せてほしいという性急な態度は成功確率がゼロだ。79歳の政治家が深く掘り下げてきた「原則」に関連する問題だ。
上院外交委員長を務めたバイデン氏の外交スタイルも明瞭だ。1979年にバイデン氏が米上院代表団長としてクレムリンでソ連のブレジネフ書記長、コスイギン首相と向き合った。コスイギン首相が「歴史上核兵器を使用した国は米国だけだ。あなたたちが先に我々に核を使用しないと言っても信ることができない」とし、3時間ほど長広舌をふるった。バイデン氏がすでに把握していた欧州内のソ連のタンク数がはるかに少なく言及されると、バイデン氏はこう語った。「コシギン首相、我々(米国)式に話しましょうか。たわごとはほどほどにしろ(Don’t bullshit a bullshitter)!」。同僚議員が後ほど「何と通訳したのか」と尋ねると、通訳官は「冗談はやめてください(Don’t kid a kidder)…」(ジョー・バイデン自叙伝)。