【社説】国民の批判に告訴で対抗した青瓦台の態度、不適切だった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.06 13:25
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が論議を呼んだ侮辱罪の告訴を取り下げた。市民団体代表のキム・ジョンシクさんは2019年7月、大統領を非難するビラを散布した。文大統領は法律代理人を通じて侮辱罪(親告罪)でキムさんを告訴し、警察はキムさんを最近、起訴の意見で送検した。こうした事実が伝えられて非難世論が強まると、これまで大統領が告訴したかどうかも確認しなかった青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が一昨日、告訴取り下げを知らせた。
青瓦台の朴ギョン美(パク・ギョンミ)報道官は「この事案は日本極右週刊誌を引用するなど国格と国家の未来に及ぼす害悪を考慮して対応した」とし「しかし大統領が侮辱的な表現に耐えることも必要だという指摘を受け入れ、処罰の意思の撤回を指示した」と説明した。朴報道官の言葉がここで終われば良かった。しかし朴報道官は「今後、明白な虚偽事実を流布して政府の信頼を毀損する行為に対しては、個別事案別に判断をして決定する予定」と付け加えた。「悪意的な虚偽事実流布に対する省察のきっかけになることを望む」とも話した。今回は告訴を取り下げるが、キムさんは過ちを省みるべきであり、今後似たことがあればまた告訴することもあるということだ。