バイデン「原則主義リーダーシップ」に文外交はいばらの道の予感
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.30 07:32
米国のジョー・バイデン大統領が「原則主義グローバルリーダーシップ」を宣言した。バイデン大統領が示した原則の根幹は「米国の利益」と「同盟」だ。米国の利益に合致する方向に動き、これを実現するための方法論として同盟国との協力強化を選ぶという意味だ。バイデン大統領は就任100日を翌日に控えた28日(現地時間)、上・下両院合同会議演説を通じて「米国が再び動いていると報告することができるようになった。米国はいま危険を可能性に、危機を機会に、制約を強靭さに変えようとしているところだ」と述べた。
米国の利益を最優先に置くという原則は特に対中戦略を説明するときに特に際立っていた。バイデン大統領は「習近平中国国家主席に『米国は競争を歓迎するが葛藤は望まない』という点を伝えた」とし「米国の利益を守っていく点も明確にした」と付け加えた。あわせて「中国を含めたすべての国家が世界経済で『同一のルール』に従わなければならない」と述べた。これは言い替えれば中国が米国との競争で制度・規則に従わない場合には葛藤につながることもあるという警告とも取れる。ルールの無い路上のケンカではなく、中国を米国が主導するリングに上げてその中で戦うという意味だ。
バイデン大統領は「国営企業に対する(政府次元の)補助金や米国の技術および知的財産権奪取とともに、米国労働者と産業に被害を及ぼす不公正な貿易慣行に対抗する」とも強調した。不公正な貿易慣行の主体は明示していないが、事実上中国を狙った発言と解釈することができる。米国は2017年ドナルド・トランプ前大統領が中国IT企業の知的財産権侵害について調査するための行政命令に署名するなど「知的財産権侵害との戦争」を宣言した状態だ。