【現場から】ワクチン確保に焦り? 韓国政府「海外ワクチン生産」契約もまだなのに発表
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.16 11:05
韓国中央災難(災害)安全対策本部(中央対策本部)は15日午前、記者団を対象にしたバックグラウンドブリーフィング(背景説明会)で爆弾性の発表をした。汎政府ワクチン導入タスクフォース(TF、作業部会)のペク・ヨンハ・ワクチン導入総括チーム長は「国内A製薬会社が海外で承認されたワクチンを委託生産することに対して具体的な契約を締結中で、8月からは国内でワクチンの大量生産が可能だ」と述べた。驚いた記者は質問を矢継ぎ早に浴びせた。ペク氏は「詳しいことは企業間の契約状況なので今の状況では申し上げられない。ワクチンを特定できないことに対してご理解いただきたい」と回答した。だが記者は食い下がった。ペク氏は「国内ワクチン生産基盤が少しずつ増えているということを追加で説明したもの」としながら「ワクチン需給に関連し、追加で進められている事案があればその都度公開する」と話した。
それで終わりだった。青瓦台・中央対策本部・福祉部・疾病管理庁など関連部署は口を閉じた。チーム長級公務員の失言だったのか。そうでない可能性が高い。契約当事者間に秘密保持誓約があるのに、このような決定前の事実を何気なく漏らすはずがない。そのうえ交渉が進行中である事案を課長級の公務員が公開するというのは公職社会で前例がない。各部署に問い合わせてみたが「話せる立場ではない」「みんな知っているじゃないですか」と言って話をそらした。