血栓症議論のアストラゼネカとヤンセン、共通点は「アデノウイルスベクター」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.15 12:02
英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンに続き、米ヤンセンのワクチンまで血栓症をめぐる議論に包まれた。米疾病管理予防センター(CDC)と食品医薬品局(FDA)は13日に発表した共同声明で、米国内のヤンセン製ワクチン接種者6人からまれだが深刻な形態の血栓症状が現れた事例を検討しているとしながらヤンセン製ワクチンの接種中断を勧告した。
これに先立ち同様の議論が起きたアストラゼネカ製ワクチンとヤンセン製ワクチンはまったく同じ方式で開発された。一般的な風邪を起こすアデノウイルスをベクター(媒介)として利用する。ヤンセンはヒトのアデノウイルスを、アストラゼネカはチンパンジーのアデノウイルスを使う。複製が不可能で病原性もないアデノウイルスに新型コロナウイルス表面にある蛋白質(抗原)の遺伝子を入れ、体内の細胞に伝達した後に免疫反応を誘導するものだ。
このため専門家らはウイルスベクター方式のワクチンと血栓症の関連性に注目している。アストラゼネカの議論の時だけでも特定メーカーのワクチンの問題である可能性にウエイトが置かれたが、同じ開発方式の別のワクチンで同様の事例が起きており、ウイルスベクターワクチンのプラットホーム(開発基盤技術)が誘発要因ではないかとの疑いが出ていることだ。嘉泉(カチョン)大学医学部予防医学教室のチョン・ジェフン教授は「ファイザーとモデルナ、アストラゼネカなどと比較した時の共通点と差異点はベクタープラットホーム。根拠はないが、アデノウイルスが非常に珍しい血栓を起こす要因ではないかと考える」と話した。