【社説】福島汚染水放出決定、韓国政府はそれまで何をしていたのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.15 09:09
日本が福島原発の汚染水を海洋に放出することで公式に確定したことを受け、最隣接国である韓国国民の健康と環境に対する不安が極度に高まっている。責任が日本にあるのは言うまでもない。隣国の正当な懸念を解消するどころか反対意志を握りつぶしたまま決定を下してしまったためだ。「韓国パッシング」の中で放出決定が下されたといえる。このような日本の処置にもう一度強い遺憾を表わす。
韓国政府は2日連続で抗議と遺憾表明を行った。だが、現実的に遺憾表明以上の対応手段が十分ではないのが事実だ。国際海洋法裁判所に暫定措置とともに提訴する方案が浮上しているが、結果は明るいものになるとは言い難い。浄化と希釈を経て放射能濃度を国際基準値以下に下げるという日本の発表に米国と国際原子力機関(IAEA)が「国際基準に符合する」として事実上日本側についた。米国は国際社会で影響力が最も大きい国というだけではなく、汚染水が混ざった海水が海流を乗って真っ先に到達する国だ。そのような米国が放出を容認する立場を見せているため、国際共助を通じて放出計画を撤回させることは非常に難しくなった。このままいけば今後放出が強行される場合、必須的に従わなければならない国際検証過程でも韓国パッシングが続くだろうという懸念まで提起されている。