<チャイナインサイト>キムチが自分たちの文化と言い張る中国が狙うものは?(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.14 18:04
「仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺せ」。唐末期の禅僧、臨済の『臨済録』に出てくる言葉だ。『法句経』に根源を置くこの殺伐としたスローガンはインド仏教を中国化した禅仏教の特性をよく示している。常識や通念と違い、仏教は元来インド・ヨーロッパ語族の思惟を反映する西洋哲学だ。したがって非常に分析的で論理的だ。それに対し中国文明は分析と論理に弱く感覚と経験を重視する。
後漢時代に仏教が中国に伝来してから宗教と哲学だけでなく文学・芸術・科学・衣食住・慣習など中国文明全般にわたって影響を及ぼしたが、華夷思想に染まった中国人には受け入れ難かった。ここで「老子化胡説」が登場する。老子が西方の関所を抜けた後「その最後をだれも知らない」という『史記』の老子列伝の記録を根拠に道教徒が主張したものだが、老子が西方の天竺に行って仏を教化したとか仏に転生して蛮人インド人を教化したという説だ。