【コラム】アストラゼネカワクチンの反転…その次は
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.04.09 16:06
人類は中世のペスト、20世紀初めのスペイン風邪以降、最も強力なウイルスに遭遇した。すでに1年を越えた新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ウイルスとの戦いは反転の連続だった。
最も最近の反転は7日、欧州医薬品庁(EMA)が「非常に稀な血栓発生をアストラゼネカ(AZ)ワクチンの副作用リストに入れるべきだ」と勧告した。AZワクチンはチンパンジーに風邪を引き起こすアデノウイルスを薬物の運搬体(ベクター)として使っている。エボラなど10種余りの疾患のワクチンに使われていて安全性が検証されているという評価を受けている。至るところに生産能力を備えた工場があり、摂氏マイナス数十度の極低温状態を維持しなければならないファイザーやモデルナに比べて保管や運送も容易だ。守勢に追い込まれた人類が劣勢を挽回する武器、ゲームチェンジャーなるだろうという期待を一身に受けていたが、突然悩みの種になってしまった。