「日本を克服した」ノーベル文学賞の日系イシグロ氏が描いた「少女AI」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.31 08:25
日本を克服した日系作家。
2017年ノーベル文学賞受賞者である日系英国人カズオ・イシグロに対するフィナンシャル・タイムズ(FT)の27日(現地時間)の記事を要約するとこうなる。イシグロ氏は1954年に長崎で生まれて5歳のときに英国に移住した。母親から長崎原爆の経験を聞きながら成長したイシグロ氏にとって日本は悩みの対象だった。日本の大型書店にもイシグロ氏の本は海外小説コーナーの本棚に分類される場合がほとんどだ。先月出版された『クララとお日さま』は29日、韓国でも翻訳出版された。
韓国で最も良く知られているイシグロ氏の作品はアンソニー・ホプキンスとエマ・トムソンが主演した映画『日の名残り(The Remains of the Day)』の同名原作小説だ。第2次世界大戦を控えて英国のある貴族がドイツに対して間違った判断を下して没落していく過程で、邸宅を取り仕切る執事と女中頭の物語を描いた。日本は全く登場しないが、戦犯国ドイツを描く過程で、イシグロ氏の日本に対する悩みの一端をうかがい知ることができる作品だ。