「スペースX」の夢…国内技術で作った韓国型飛翔体の産室
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.17 08:34
ドアを開けて入ると高さ3メートル、重さ912キログラムの銀色をした75トンロケットエンジン5基が超大型太極旗を背景にそびえ立っていた。2層になった鉄構造物の上には、作業員がもう一つの75トンエンジンを組み立てるのに忙しい。その背後には、ノズルを拡張して高さ4メートルに達する75トン2段ロケットエンジンが灰色の姿で立っている。片隅では高さ1.9メートルの7トンロケットエンジンも組み立てられている。
ハンファエアロスペースが今年10月に打ち上げる韓国型発射体(KSLV-2)ヌリ号のロケットエンジン生産現場を韓国内のメディアに初めて公開した。今月10日、中央日報取材陣が訪れた慶尚南道昌原(キョンサンナムド・チャンウォン)ハンファエアロスペースロケットエンジン工場の内部はまるで米国宇宙企業スペースXや航空宇宙局(NASA)でなければ見ることのできないような「宇宙風景」だった。
1800平方メートル(約550坪)規模の工場内部には合計12基の宇宙ロケットが置かれていた。入口側の銀色に輝く75トンエンジン5基は来年5月に予定された2次打ち上げのためのもので、今年6月韓国航空宇宙研究院(KARI)への納品を待っている。灰色のロケットエンジンは全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)の羅老(ナロ)宇宙センターでの燃焼試験を終えて返ってきた製品だ。直径2.2メートルのノズル(燃焼機)は銅とステンレス特殊鋼を混ぜた合金で作られていて、摂氏3200度という超高温にも耐えることができる。ノズルの上にある数ミリの溝はまるでスカートのひだのようにくぼんでいる。この間からロケット燃料が吸い込まれ、燃焼しながら75トンに達する推進力を作り出す。