「今の生活も厳しいのに」…超競争韓国社会、出産を避ける90年代生まれ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.04 14:12
◆超競争社会が出生率を落とす
会社員Aさん(33、女性、仁川市)は結婚3年目だが、子どもを持つ計画はまだないという。貧富の差や住居費などによる苦痛を子どもに感じさせたくないからだ。Aさんは「学生時代はソウル瑞草(ソチョ)や木洞(モクドン)などで暮らしたが、周囲の同窓生と学力の差、貧富の差を強く感じた」とし「準備もなく子どもが生まれて、こうした剥奪感を親子で経験することを考えれば、子どもを持つのが怖くなる」と話した。
韓国社会の激しい競争風土と貧富の差、住居費上昇などが結婚と出産に対する青年たちの意思を挫いている。専門家らは「入試や就職など激しい競争環境を経験してきた90年代生まれが平均出産年齢の30代に入り、低出産傾向が日々明確になっている」と警告する。20・30代の社会進出時期が遅くなったことで初婚と最初の出産時期も遅くなり、これがまた高齢出産の負担をもたらすという悪循環を繰り返している。さらに新型コロナが20・30代の雇用・所得環境を悪化させ、「出産よりも生存」という意識が強まっている。