【社説】流血事件招いたミャンマー軍部を糾弾する=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.02 15:40
ミャンマーにとっては「血の日曜日」だった。先月1日の軍部のクーデターから1カ月後の28日、ミャンマー軍警がデモ隊に実弾を発砲し、最悪の流血事件が起こった。国連人権事務所は、ミャンマー最大の都市ヤンゴンをはじめとする全国各地で、この日少なくとも18人が死亡し、30人が負傷したと発表した。現地メディアの報道はこれより多く、ヤンゴンなど9都市で確認された死者だけで19人、未確認の死者も10人だという。
先月9日、首都ネピドーで行われたデモで銃傷を負った20歳の女性が10日後に息を引き取り、20日にミャンマー第2の都市マンダレーの造船所でストライキを行った労働者と彼らを支持する市民を軍警が鎮圧する過程で、少なくとも2人が命を失った。1カ月間で30人が死亡し、1000人以上が逮捕されたという。
ミャンマー軍部の流血鎮圧を強力に糾弾する。強硬対応は更なる悲劇を招くだけだ。今からでも民主化の熱望を認めなければならない。弾丸は信念に穴をあけることはできない。50年間軍部の鉄拳統治に苦しめられたミャンマー国民はこれ以上軍政を容認しないという意志を明らかにしてきた。数十人が命を失った2007年のサフラン抗争を通じて、また、民政移管以降に行われた2015年、2020年の総選挙を通じてだ。特に、昨年11月の総選挙では、アウンサン・スー・チー氏率いる執権党の民主主義民族同盟(NLD)が上・下院471席中396席を占めた。圧倒的な民心だ。先月1日、軍部がクーデターに出たのも、もうすぐ権力を失うかもしれないという不安感からだろう。しかし、それは国民の意志だ。