【中央時評】北朝鮮には非核化の意志がない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.01 15:43
バイデン政権の韓半島(朝鮮半島)政策、特に北朝鮮の核問題への対応に関心が集まっている。対北朝鮮政策にどれほど多くのエネルギーを投入するかは政策の優先順位、北朝鮮が要求する安全保障の受容レベル、そして対朝説得のための中国の協力を確保できるかによって判明するだろう。ところが、米国の都合上、優先順位は期待ほど高くなく、出せるカードも限定的で、戦略的対立状態の中国と妥協する余地も少なくみえる。
バイデン政権の前身とみなすことができるオバマ政権は、国際紛争の能動的解決というよりは、受動的対応に留まったという評価を受けた。北朝鮮の核に対する「戦略的忍耐」はもちろんのこと、中国の南シナ海人工島建設と、ロシアのクリミア半島占領への対応がその事例だ。今、米国が使うことのできる手段は当時より減った。「米国が帰ってきた」と宣言しているが、「オバマ・シーズン2」の懸念もある。ともすると、4年後に韓国が一層堅固になった北朝鮮の核を頭の上に乗せている姿がちらつく。
北核対応の新しい試みがさらに切実になった国は韓国だ。それなのに韓国政府は「安全保障を前提とした北朝鮮の非核化の意志は確固」と空虚に繰り返す。政府はまず、北朝鮮が語る「非核化」と「安全保障」が何なのか明らかにしなければならない。そうせずに、「北朝鮮の非核化の意志」ばかりを強調すれば「真実の一部」だけを言うことになる。嘘より悪いかもしれない。