【コラム】バイデン氏の「戦略的忍耐」が変わる可能性は低い
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.27 08:35
バイデン米大統領は北朝鮮にどう対応するのだろうか。バイデン大統領は4日に国務省で演説したが、北朝鮮に言及しなかった。当選直後の昨年10月、韓国聯合ニュースへの寄稿で「私は原則に立脚した外交に臨み、非核化した北朝鮮と統一した朝鮮半島に向かって進み続け、一方では数十年間も愛する人たちと生き別れになった韓国系米国人が北朝鮮にいる家族と再会できるよう努力していく」と主張した。ただ非核化に集中したトランプ政権に比べ、はるかに積極的な目標を目指しているという言葉だった。同時に以前の政府の方式と同じく、目標達成のための「圧力」を加える意志も表した。
北朝鮮政権は核放棄の意思を確実に見せたことがない。むしろ1月にあった第8回党大会で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は超大型水素弾と極超音速滑空飛行戦闘部隊の設立を宣言した。数年にわたる米国の対北朝鮮政策は、北朝鮮政権の核兵器開発意志を挫くことができなかった。
したがってバイデン大統領が政策であれ圧力であれ先に述べた目標を達成できる可能性はほとんどない。政策とは、交渉に臨む双方が相手に現在の状況より魅力的なカードを提示するレベルに進み、双方ともに取引を受け入れることを決心する時に初めて通用する。米国は北朝鮮が執着している核を放棄させるほどの交渉カードを出すのが難しい。圧力も、その圧力を受ける側が屈服して得る結果よりも抵抗する結果が悲惨である場合に限り効力が発生する。中国の積極的な支持がない限り、米国は十分な圧力を加えることができない。