プロ選手のイ・ジェヨン、イ・ダヨン姉妹から始まった校内暴力論議がバレーボール界を越えて芸能界にも広がっている。加害者に名指された有名人のほとんどが疑惑を否認して法的対応を予告したが、追加の被害暴露は続いている。

２２日、俳優キム・ドンヒ、女優パク・ヘス、演歌歌手チン・ヘソン、Ｉ．Ｏ．Ｉ出身のキム・ソへが校内暴力議の中心に立っている。俳優チョ・ビョンギュ、（Ｇ）Ｉ－ＤＬＥのスジン、ＳＥＶＥＮＴＥＥＮ（セブンティーン）のミンギュも校内暴力の加害者という疑惑が持たれている。彼らの所属事務所は「事実でない」としながら法的手続きを踏むという方針を明らかにした。

この日、「ネイトパン」などオンラインコミュニティにはキム・ドンヒが校内暴力の加害者であり、「子どもたちを殴って困らせるのが日常だった」「障害者友達とジャンケンをして頬を叩く遊びをした」などの主張が掲示された。

これを受け、キム・ドンヒ側が「虚偽事実」としながら「該当事案に対して法的措置を進める予定」という立場を出したが、「障害者友達を足で蹴って打ち倒した後、くすくす笑った」「全校生が見る前で首を絞めて殴った」など追加の暴露が続いた。

同日、女優パク・ヘスのインスタグラムに「ヘス姉さん、私、テチョン中学校＊＊＊だよ。罰の代価を支払って」というコメントがつけられた。作成者は「中学校のときは仲良かったが、仲良かったときも苦しかった」「うちの父にも電話して悪口を言った。頬を叩いたことに対して一度でも謝っていたなら、幼かったから理解したはずだが、謝罪は一度もなかった」と書いた。パク・ヘスの所属事務所は「内容の真偽に対して具体的に調べた結果、校内暴力に関する社会的雰囲気を悪用してパク・ヘスを悪意的に誹謗するための虚偽事実であることを確認した」として「幅広くて強硬な法的対応を予告する」と明らかにした。

２０日ＫＢＳ『トロット全国体育典』の優勝者に選ばれたチン・ヘソンも校内暴力の加害者に名指された。コミュニティには「ＫＢＳトロット全国体育典優勝者に関して」というタイトルの文章が掲載された。作成者は「チン・ヘソンが親しいやからとパンを買って来るように強要し、柔道を口実に殴った」と主張した。

チン・ヘソン側は直ちに反論した。所属事務所は「本人と同窓および知人たちに確認したところ、事実でないことを確認した」として「今後悪意的な目的で虚偽事実を掲載し、流布した人々には所属事務所次元で強力に対応して法的措置を取る予定」と伝えた。

「髪の毛をつかんでひざまずかせて暴行を振るった」という疑惑が持たれているキム・ソへ側もこれを否認して「虚偽事実の流布者に対して警察捜査を依頼した。今回は絶対に善処しないだろう」と強硬な対応を宣言した。

この日、一日で数回の疑惑が新たに浮上し、両側の攻防が続いている。オンラインを通じて世論を形成して問題を解決するのに慣れている世代が直接問題提起に出れば、所属事務所が早く対応して否定的な世論を遮断することに注力している。

しかし、校内暴力の当事者である１０～２０代と父兄世代である３０～４０代が今回の論議を自身のことのように受け入れているだけに「青少年の希望職業群１位」（２０１９）の芸能界に広がった校内暴力問題が簡単に消えることはないだろうという分析だ。

また、刑法第９条により犯行時点に満１４歳未満だった人はいかなる罪を犯しても処罰を受けない。そして、刑法上脅迫罪の控訴時効は３年、暴行・侮辱罪の控訴時効は５年であるため、校内暴力の加害者に提起された罪目はほとんど控訴時効が完了された可能性が大きい。

このように法的責任を問いにくいので加害者に名指されたことだけでもイメージに大きな打撃を受ける有名人を相手にした世論裁判のような「校内暴力＃ＭｅＴｏｏ（ハッシュタグミートゥー）」が続くだろうという声もある。