【時視各角】「韓国メディアの信頼度は最低」というフェイクニュース
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.16 10:42
権力は暇さえあればでたらめな名分で政略的な手法を正当化する。言論にくつわをはめるために懲罰的損害賠償制を導入しようとする現政権の姿がまさにそうだ。言論改革を叫ぶ人たちがよく言う言葉がある。「韓国メディアの信頼度は世界最低」という主張だ。英ロイタージャーナリズム研究所の昨年の調査の結果、メディアの信頼度で韓国が40カ国のうち最低だったということだ。これは韓国メディアがどれほど信頼できない存在であり、言論改革がどれほど必要かを雄弁に語る証拠として広く知られてきた。
フェイクニュースだ。正確な質問はこうだった。「あなたは日頃、ほとんどのニュースを信じることができるか」(You can trust most news most of the time)だった。どこよりも理念的な分裂が深刻な韓国だ。保守であれ、進歩であれ、自分たちの目に対称点にあるメディアの偏向報道が乱舞する中で「そうだ」と答えるだろうか。「あなたはあなたが見るニュースを信じることができるか」と質問していれば、完全に異なる結果が出たはずだ。
研究所の診断も同じだった。「分裂した社会であるほどメディアをあまり信頼しないようだ。これは必ずしもメディアが悪いからではない。…ニュースが人々が同意しない多くの観点を伝えるためだろう」と。