【コラム】これは私たちが望む米国の姿でない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.21 16:18
クリントン政権だった1990年代、米国務省からホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)欧州担当局長として派遣されていた。ホワイトハウスのウエストウイング(執務棟)にあるNSCの素朴なレセプション区域には、「1812年戦争」(第2次米英戦争)中の1814年に英国人がホワイトハウスと米連邦議会議事堂の建物を燃やす場面を描いた小さな数点の絵が掛けられていた。米国と英国の特殊関係のためにここを訪問した多くの英国人はこの屈辱的な歴史的瞬間を重視することに驚いたり当惑したりした。当時、私は1814年以降いかなる外国の侵略にも自分たちの首都や国が占領されたことがないという事実に米国人が自負心を抱いていると説明した。
2001年9月11日、この議事堂の建物はユナイテッド航空93便に乗っていた乗客と乗務員のおかげで破壊の危機を免れた。彼らは携帯電話で世界貿易センター(WTC)への初期攻撃を聞いた後、航空機ハイジャック犯に立ち向かい、ワシントンから遠く離れたペンシルバニア州の田舎の野原に飛行機を墜落させた。米同時多発テロをきっかけに議事堂とすべての公共建物周辺のセキュリティー措置が強化された。外国テロリストの攻撃に対する恐怖が蔓延した。