280億ドルの投資に乗り出すTSMC…サムスン「ファウンドリー超競争」でタイミング逃すか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.20 08:38
今年「スーパーサイクル」(長期好況)に対する期待感が大きかった韓国の半導体市場に暗雲が立ち込めた。贈賄事件で裁判を受けた李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が18日に拘束されサムスンの半導体投資と執行に支障が懸念されるからだ。
ひとまずサムスン電子は日常的な業務を継続している。19日にはソウル・江南区(カンナムグ)のソウルマルチキャンパスで「サムスン青年SWアカデミー」の5期入学式が予定通りに行われた。IT生態系を拡大し青年就業を支援する教育プログラムだ。裁判所の注文で設立されたが「実効性基準を満たしていない」という判断を受けたサムスン順法監視委員会もそのまま維持するというのがサムスンの立場だ。「静かな非常経営」ということだ。だが社内では落胆する雰囲気が歴然としている。ある財界関係者は「最近LGやSKは大規模買収合併や投資誘致に積極的だったが、サムスンはオーナーの不在で『現状維持』にだけ汲々とすることになるだろう」と懸念する。
専門家らは李副会長の拘束が韓国の経済・産業界に悪影響を及ぼすと予想する。大規模投資や買収合併のような主要決定が遅れるほかなくなり、グローバルな人材確保も事実上中断されるものとみられる。高麗(コリョ)大学経営学部のパク・ギョンソ教授は「すぐに経営に問題が生じることはないが、専門経営者は5~10年後に成果が出る研究開発のような未来の収益源確保に積極的になりにくいのが現実」と話した。