【時論】とりわけ疎通を強調した大統領が不通に映る理由=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.14 10:26
新年に入っても韓国の政治は相変らず暗雲に包まれていて暗鬱なものに映る。社会の至るところに疎通ではなく不通が入り込んでいる。なぜこのようなところまで来たのだろうか。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の就任演説文を探して再読してみた。「国民といつも疎通する大統領になります。主要懸案は大統領が直接メディアにブリーフィングします。…時には光化門(クァンファムン)広場で大討論会を開きます。君臨して統治する大統領ではなく、対話をして疎通する大統領になります」。2017年5月10日、国会議事堂ローテンダーホールで行った文大統領の就任演説は不通を疎通に変えるという強い意志が入った名文だ。
ところがそれから3年半経過した現実はどうか。疎通という字は薄く消され、パリンプセスト(Palimpsest:羊皮紙に書かれていた文字を消し、重ねて上書きしたもの)のように、その場に不通という単語が上書きされたようだ。