【社説】民心を読めない文大統領の「新年の辞」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.12 09:53
文在寅(ムン・ジェイン)大統領の昨日の「新年の辞」は、セルフ称賛と根拠が弱い経済楽観論で国民の共感を形成するのに失敗した。事実上、任期最後の新年メッセージだったが、国政大転換の決断は出てこなかった。執権中ずっと国民を分裂させ、突然に包容を前に出したが、2人の元大統領に対する赦免には言及しなかった。国が半分に割れ、国民が光化門(クァンファムン)と瑞草洞(ソチョドン)に分かれて向かっていく状況だが、「秋美愛(チュ・ミエ)-尹錫悦(ユン・ソクヨル)対立」にも具体的な発言を避けた。ただ不動産問題に関連して「落胆が大きい国民に申し訳ない気持ち」と言っただけだ。
経済・民生イシューには自画自賛があふれた。「K防疫」を自慢し、今年上半期には韓国経済がコロナ以前の水準を回復すると自信を表した。しかし国民が現実で体感しているのは政策の失敗による苦々しい結果だ。あいまいな基準で業種間の公平性論争が強まり、「不服デモ」が生じているのが現状だ。病室・医療スタッフ・ワクチンがない「3無」の冬を送り、国民は恐怖を感じている。経済の要となる40代の就業者は2年以上も減少している。財政で作った短時間アルバイトばかりが増え、「雇用率上昇」という錯視をもたらした。