【社説】非核化と正反対の道に向かう金正恩体制
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.01.11 11:33
北朝鮮が労働党規約を改正して「共和国武力」を不断に強化するだろうと対内外に明らかにした。5年ぶりに開催した労働党第8回大会を通じて「自衛的戦争抑制力強化」と記した既存の党規約を直し、これを祖国の統一課題と結びつけた。北朝鮮政権の究極的目標が何かを見せる部分だ。
「共和国武力」が核武装を意味するというのは言うまでもない。党規約の改正に先立って行われた「総和報告」では原子力潜水艦の開発と多弾頭(MRIV)戦略兵器、極超音速兵器の開発まで公式化した。反面、今回の党大会で採択された公式文書に非核化に対する言及は一切ない。南北合意事項であり米朝首脳会談合意事項である非核化とは正反対の道に向かう点を明らかにしたということから大きな失望とともに憂慮を禁じ得ない。
これに先立って、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長は党大会開幕式で「国家経済発展5カ年戦略の実行期間が終わったが、前面に出した目標は大きく達することができなかった」として失敗を自認した。北朝鮮最高指導者が他の場所でもない党大会で「かつて見たことのない最悪中最悪の難局」と告白したのは北朝鮮の経済難が深刻な限界状況に向かっていることを認めたものと考えられる。