<チャイナインサイト>コロナ責任論を回避する中国、「下石上台」はもうやめるべき(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.30 11:05
◆「自由貿易守護者」というスローガンを退色させた不透明性
中国も新型コロナの被害国だ。2020年を中産層社会の建設を意味する小康社会とし、そのまま2021年共産党創党100年を迎えるという計画も傷を負った。中国はコロナによる新しい機会を十分に生かすことができなかった。かえって新型コロナの統制が可能になるや「中国起源論」「中国責任論」から逃れるためのフレーム転換に乗り出した。国際的影響力の拡大および対米主導権の確保という反転の契機にしたが、米国の新保護主義に対応する「自由貿易守護者・中国」のイメージづくりには失敗した。コロナ防疫を支援したにもかかわらず国際的な共感を得ることができなかった。一言で国際社会が共感できる政策透明性とソフトパワーが不備で、国際的援軍を確保できなかった。
どの国にも危機はある。問題は中国の対処が伝統的なイデオロギー的理由から抜け出すことができなかったという点だ。新型コロナの初期対応に関しては、社会主義的画一性と全体主義的命令体系を活用して情報統制を通じて事態を覆い隠そうとした。「問題とみなさなければ問題にならない」という共産党式伝統理由で突き通そうとした。中国的な特殊性を強調するのではなく普遍主義的な成熟で政策を表現していくべきであるにもかかわらず、中国当局は真相究明や民生ではなく強力な統制を通した党中心の社会安定が最優先であることを如実に見せた。