【コラム】検察総長解任という加速ペダル、レームダックに進む可能性高い=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.14 11:28
政治的に世の中を支配するのは2つの方法がある。自分の思いのままに現実を変える物理的な力を持ったり、(それができない時代なら)現実に合わせて考えを変える柔軟さがなければならない。「独裁」をするか、「選挙」をうまくするか、2つのうち一つということだ。政治は戦争とスポーツの中間のどこかにある。戦争側だと相手を「殺す」敵と見なし、スポーツ側だと相手を「勝つ」競争者とみる。我々は1987年、勝った者が負けた者を殺す「クーデター」と「革命」を同時に捨てて、「平和的」政権交代が可能な体制を作った。今は政治勢力が世の中をどう見るかよりも、世の中が政治勢力をどう見るかがさらに重要だ。選挙があらゆることを決める時代であるからだ。
権力の属性は、自分がすれば独裁がよく、他人がすれば民主がよいのというものだ。誰でも権力を握れば独裁の誘惑に駆られる。アダム・プシェヴォルスキは『民主主義の危機』で、民主主義の危機という幽霊が全世界に飛び交っているとし、「民主政権」が法的装置を反民主的な目的に利用しながら民主主義を後退させている、と警告した。
スティーブン・レビツキーとダニエル・ジブラットも『民主主義の死に方』で、選出された独裁者がどう合法的に民主主義を破壊するかをよく表している。言葉と行動で民主主義規範を拒否するのか、ライバルの存在を否認するのか、暴力を容認したり助長したりするのか、言論の自由を含めて反対者の基本権を抑圧しようとするのか。著者はこの4つを潜在的な独裁者を鑑別する兆候として提示した。結果的に民主主義を守るのは憲法のような「制度」でなく、相互寛容や制度的自制のような「規範」と見なした。