【コラム】手首捻らずして文化財を蓄積する国=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.03 10:23
新型コロナウイルス(新型肺炎)が落ち着いたら来年1月31日まで続く国立中央博物館「歳寒(セハン)、平安(ピョンアン)」展にぜひ行ってみてほしい。長さ14メートルを越える国宝第180号の歳寒図巻物が「完全体」で展示されている姿が壮観だ。実業家出身のソン・チャングン氏(91)が祖先から受け継いできた作品を今年初め国家に寄贈したことを契機に開かれている。この巻物を含めて文化財203件305点を国民の共同所有として寄贈したソン氏に対して、今月8日文化遺産保護叙勲(文化勲章)が授与される。参考までに文化勲章が別途分類された2004年以降、5等級のうち最高の金冠勲章は今までになく、銀冠は10回余り授与されたことがある。
今年、これと明暗が交錯した文化財関連ニュースもあった。澗松(カンソン)美術文化財団が3代にわたって継承してきた宝物仏像2点を競売に出したのだ。国家指定文化財に関する相続税は免除されるが家業を継ぐ過程で加重された財政難を仏像販売代金で解決しようとした苦肉の策だった。結局、国立中央博物館が購入することで決着がついたが、より良い解決法に対する国民的関心に火がついた。