【コラム】民族・理念・過去過剰、韓国の外交を締めつけて国家生存を脅かす(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.01 11:38
韓国の外交が、機軸の韓米同盟、周辺国との関係、南北関係まですべて不安定で四面楚歌の状況だ。国際環境悪化の影響もあるが、韓国の外交に内在する問題も影響を及ぼしている。韓国が混沌と超不確実性の大転換期に平和と繁栄を持続するには、政府と多様な国内行為者が共に韓国の外交に存在する7大過剰を取り除き、健全な外交力を駆使できるよう力を合わせる必要がある。
最初に、民族過剰だ。分断国として民族の視点は避けられないが、民族過剰は「閉ざされた民族主義」に流れ、外部環境に関する客観的な認識を難しくし、外交を誤らせる。北朝鮮は連係の対象であると同時に最大の軍事脅威という二重的な存在だ。北朝鮮の核問題解決と北朝鮮の改革・開放には、「我々同士」という感性的なスローガンよりも、同盟国の米国をはじめとする国際社会の協力が欠かせない。我々が対北朝鮮関係を前に出して北核廃棄手段である実効的制裁体制の部分解除を先導することや、非核化交渉のテコとすべき終戦宣言に執着するのは民族過剰の産物だ。
一方、国際社会で地域・価値・利害・宗教・文化で所属感が相対的に低い韓国は、同盟・パートナーを貴重な外交資産としてうまく管理しなければいけない。9月初め、韓国ネットユーザーがフィリピンのインフルエンサーのタトゥーが旭日旗を連想させると問題視すると、フィリピン人が「韓国キャンセル(Cancel Korea)」というハッシュタグで強く反発した事件は、民族過剰の副作用を見せている。対外依存度が高い韓国にとって世界に開かれた視点は必須だ。