王の居所を遊園地とみなした日本…111年ぶりに見る昌慶宮内帝室博物館
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.26 09:01
1909年(隆熙3年)、韓国初の博物館が昌慶宮(チャンギョングン)内に開館した。高宗(コジョン)の強制譲位によって即位した純宗(スンジョン)が慶運宮(キョンウングン)から昌徳宮(チャンドックン)に居所を移すと、日帝は「王家娯楽」名目で、隣接していた昌慶宮を公園にして博物館の他に植物園・動物園も作った。設立推進初期には帝室博物館と呼ばれ、韓日強制併合以降、公式に李王家博物館になった。一般公開初日には180人余りが詰めかけるなど500年の歴史を持つ宮廷から遊園地になった「昌慶園」を訪れる人々で連日大変な混雑だったという。
研究者によると、李王家博物館は王室所蔵の骨董書画を公開するのではなく、その当時市場に出回っていた遺物を購入したり寄贈されたりしたものを所蔵・展示していたという。1912年の記録は、所蔵品が1万2230点に達したと伝えている。具体的に、仏像、金工、石工、木造、漆器、刺繍および織物、陶器、瓦、ガラス、絵画などを網羅していた。1938年徳寿宮(トクスグン)に新式美術館(李王家美術館)が建てられると閉館したが、最終遺物は1万8687点であり、このうち古美術品1万1000点余りが李王家美術館に移された。李王家美術館の所蔵品は光復(解放)や韓国戦争(朝鮮戦争)などの迂余曲折を経た末、国立中央博物館にそのほとんどが移管された。