【コラム】「大阪副首都」は失敗したのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.24 09:51
経験したことがない開票の生中継だった。NHKの画面状況は開票率86%で、賛成が59万2047票、反対が58万9254票。中盤以降、薄氷の賛成優勢が続いていたが、NHKは「反対多数確実」という速報を出した。開票93%時点ではその差がさらに広がり、賛成が4716票も上回った。緊張感を維持する放送進行者。しかし予想通りの結果となった。開票が遅れていた反対優勢選挙区のNHK独自の取材は間違っていなかった。結局、1万7167票の反対多数だった。1日、大阪府市統合案をめぐる市の住民投票は劇的だった。
統合案は政令指定都市の大阪市の廃止、24行政区の4つの特別区再編が骨子。いわゆる「大阪都構想」だ。行政区は市の内部機構だが、特別区は区長公選制で議会を持つ。唯一特別区(23区)を置く東京都をモデルにしている。統合のビジョンは府と市の二重行政解消と都市計画・成長戦略の一元化だ。政令指定都市(20市)の自治権限が広域の地方公共団体(47都道府県)に匹敵するところから生じる弊害を1人指令塔でなくすということだ。大阪を副首都にするという戦略も込められている。1956年の政令指定都市設置以来の最大の大都市リセット案であり、東京一極に対する野心に満ちた挑戦だった。