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【コラム】なぜよりによって「航空準国有化」なのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.18 13:13
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1999年5月、アシアナ航空がロシアのモスクワ行きコード・ワン(大統領専用特別機)を飛ばした。金大中(キム・デジュン)大統領(当時)の98年の日本訪問に続き2度目だった。当時もいまもモスクワはアシアナの未就航地だ。儀典を円滑にするには就航中の航空会社を選ぶのが常識だ。

「金大統領はアシアナ航空が湖南(ホナム)企業なので優遇している」といううわさが出回った。秘密資金を運び出すのにアシアナ航空の貨客混載機が適当なため活用したという陰謀説まで出てきた。

 
好事家の軽はずみな発言にすぎない。当時大韓航空は97年のグアム墜落事故から大型事故が相次いだ。米国務省が在韓米国大使館に大韓航空利用を控えるよう指示を与えるほどだった。青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)がアシアナ航空をコードワンに選んだ背景だ。複数の航空会社があるから可能な選択肢だった。

複数航空会社体制は競争を触発した。規模の争いはあり得なかった。サービス競争に火が付いた。アシアナ航空の機内にマジックショーが登場し、94年には航空会社で初めて全路線禁煙を実施した。当時最高の航空会社に選ばれたシンガポール航空がベンチマーキングを宣言するほど革新の連続だった。アシアナ航空が2007年から14年連続で韓国唯一の5つ星級航空会社になった背景だ。独占におぼれ融通が利かなかった大韓航空も笑顔(Smile)、親切(Sincerity)、安全(Security)のいわゆる「3S」を掲げて革新の船に乗った。

そんな航空会社が消える。それも経済や政策論理でなく、ひたすらお金、すなわち金融論理によってだ。この過程で国土交通部は主務官庁ではなく主「無」官庁に転落した。もっとも沈相ジョン(シム・サンジョン)元正義党代表が「朴槿恵(パク・クネ)政権で最もよくやったこと」とした釜山(プサン)新空港問題と関連しても国土交通部は同じ境遇だ。

アシアナ航空の経営難は錦湖(クムホ)グループのせいによる部分が大きかった。大宇建設や大韓通運など無理な買収合併にアシアナ航空が資金源役をして経営が悪化した。新型コロナウイルスまで襲った。それでも身を削る自助努力のおかげで少しずつアシアナ航空に血が通っていった。4-6月期に110億ウォン、7-9月期に58億ウォンの黒字を出した。10-12月期には貨物繁忙期が重なりさらに良い業績が期待される。新型コロナウイルスワクチンの供給が差し迫り世界の航空会社の株価が急騰しているところだ。この渦中に大韓航空との合併が発表された。ある経営学者は「法定管理に進めば構造調整はあるだろうが複数航空会社体制を維持しながら再建を期待できる状況なのにあえて政策をひっくり返して合併する理由がわからない。大韓航空も不良企業なのに…」と話した。

32年続いてきた複数航空会社政策をひっくり返した理由を国民はわからない。経営難に陥った航空会社に対する支援を非難する人はいない。すべての国が自国の航空会社を生かそうとする。問題は方法だ。韓国政府の方針は国有化に近い。

国有化を選んだ国がないわけではない。ドイツがそうだ。12兆6000億ウォンを投じてルフトハンザの株式20%を確保した。ドイツ政府が筆頭株主になった。批判は激しかった。ドイツ政府は妙手を出した。経営を正常化した後、2023年までに株式をすべて売却すると発表した。3年間の一時的国有化だ。政府が筆頭株主なだけで実際にはルフトハンザが再建できるよう3年間支援するという意味だ。経営自立権を保障したのはもちろんだ。

韓国の方式は突拍子もないというより時代錯誤的という批判まで出ている。産業銀行が8000億ウォンを投じて韓進KALの株式10.66%を確保する。国民年金の2.9%を合わせれば汎政府持ち分は13.56%だ。経営権紛争中である趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏の株式を除くと韓国政府が事実上2大株主となる。国民年金は大韓航空の株式も8.11%保有している

このように多くの株式を持ちながら、経営権をいつ戻すのかに対する言葉はない。代わりに「経営を監視・統制する」という合意条項に「オーナー家徹底監視」という公言もした。これを機会に経営介入を公式化する印象だ。大韓航空幹部は「事実上政府の手の中に入る」と話した。経営権紛争が沈静化していない会社だ。そんな会社が独占企業になる。政府としては牛耳るのにちょうど良い状況だ。

反独占は先進国の尺度だ。独占にブレーキがかかるたびに革新が芽生える。アシアナ航空が誕生した後に革新のDNAが広がったのもそうした脈絡だ。大韓航空のアシアナ航空併合はその反対だ。成均館(ソンギュングァン)大学のチョ・ジュンモ教授は「航空社会主義」と言う。「市場の失敗より政府の失敗がさらに恐ろしいというジョージ・スティグラー(ノーベル経済学賞受賞者)の話がぐるぐる回る」とも話した。

キム・ギチャン/雇用労働専門記者

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