韓経:日本・中国に続いて文大統領が「2050炭素中立」宣言…韓国は準備できているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.16 10:17
韓国は2010年、冷蔵庫やエアコンの冷媒として使用してきたフロンガスの使用および輸入を全面中断した。フロンガスがオゾン層を破壊し、地球温暖化が深刻になるという理由で、国際社会が1987年のモントリオール議定書でフロンガスの生産を禁止したのがきっかけだ。グローバル環境標準・規制が経済・産業に大きな影響を及ぼすという事実をよく表す事例に挙げられる。
地球温暖化を防ぐための国際社会の動きが強まっている。2018年にIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の勧告を受け、約120カ国が2050年までに達成すると宣言した炭素中立(カーボンニュートラル)が代表的な例だ。炭素中立とは排出する炭素量と吸収する炭素量を同じにする(ネットゼロ)という意味だ。中国と日本に続いて文在寅(ムン・ジェイン)大統領も先月28日の国会施政演説で「2050年炭素中立を目標に進む」と宣言した。
バイデン氏がトランプ米大統領の化石燃料使用拡大政策を覆して「2050年ネットゼロ」を実現させると公言し、炭素中立はもう世界的な流れになったと、専門家らは評価している。炭素中立を実現するためには、現在排出する量ほど炭素を減らしたり吸収したりしなければいけない。フロンガスのように一部の家電企業に限られない。世界すべての企業と国の競争力が炭素削減能力によって決まる時代が本格化する。炭素中立は「ESG(環境・社会・支配構造)経営」の核心テーマにも浮上すると予想される。