【社説】「敵味方の分裂政治」の審判を受けたトランプ氏…われわれも振り返らねば=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.10 12:01
ドナルド・トランプ米国大統領は現役だが再選に失敗した。現役の利点を生かすことができなかった。1992年父ブッシュ大統領(ジョージ・H・W・ブッシュ)以降初めてだ。再選に出た現役大統領(20人)が敗れたのは5人(1900年以降)に過ぎない。トランプ氏の失敗の原因を考えると、一つや二つでない。だが、誰でも共通して指摘する原因がある。それは「敵味方」を分ける分裂政治だ。トランプ氏の分裂に疲れた米有権者は和解のジョー・バイデン氏を大統領に選んだ。
トランプ氏は在任期間の間移民者に対する嫌悪と人種間葛藤をあおってきた。執権するやいなや不法移民者の流入を防ぐとして南部の国境地帯に障壁を建てようとして野党と衝突した。対立は最長期連邦政府のシャットダウン事態につながった。この前には警察の過剰鎮圧で黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡することで全国的なデモが起きたが、トランプ氏はデモの背後を実体のないテロ団体だと主張した。また、2017年には白人優越主義者が起こした人種差別暴動をめぐり、両剣論を展開して大衆から怒りを買った。トランプ氏は葛藤をそそのかして白人支持層の拡大を試みた。