<米バイデン時代緊急診断>分裂した米国政治で唯一の合意は「中国叩き」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.09 12:11
自動車や鉄鋼など伝統的な経済で米国は中国方式の経済体制との競争で押されている。規模の大きい国営企業を前面に出して自国市場を独占し、世界市場では圧倒的な供給力を武器にシェアを高めていく中国との競争を株主と市場の圧迫に常時さらされた市場経済体制は耐えるのが容易でない。中国が2001年に世界貿易機関(WTO)に加入する際、米国は中国がさらに開放的で改革的になると期待した。そうした期待は現実化されなかった。中国は市場経済化されず、共産党と政府の経済に対する統制はさらに強化されている。中国に投資した外国企業は「市場をやるから技術をよこせ」という中国の取引法則に新たに目を開いている。市場経済を想定した規範中心の多国間貿易体制はこうした中国式経済が投げかける構造的・形態的問題を扱うには力不足だ。
国家主導経済体制である中国との競争が「傾いた運動場」での不公正な競争であることを米国は認識している。バイデン氏はこの問題に対するどのような解決法を持っているだろうか。トランプ氏の対応方式は米国の一方主義だった。韓日独など同盟国を米国に貿易収支赤字を抱えさせる悪い国として扱うトランプ式一方主義の限界は明らかだった。中国市場の魔法にひかれている国にトランプ式の圧迫は同盟の歓心を買えなかった。バイデン氏の通商政策の出発点はトランプ氏が無視した同盟から始まる。