【コラム】金融ハブの辺境に追いやられた韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.27 10:32
1カ月前に出された国際金融センター指数(GFCI28)報告書は2つが驚きだった。GFCIは英シンクタンクのZ/Yenが毎年3月と9月に出す金融ハブ都市競争力の代表的尺度だ。ひとつは香港の順位だ。3月にニューヨーク、ロンドン、香港の鉄の3強構図は壊れた。香港が6位に落ち「来るべきものが来た」という解釈もないわけではなかった。香港は今回1段階上がりシンガポールと順位が入れ替わった。トップ10の順序はニューヨーク、ロンドン、上海、東京、香港、シンガポール、北京、サンフランシスコ、深セン、チューリッヒだ。ソウルは25位だ。
香港とシンガポールの逆転は意外だ。中国の強権支配とこれに対抗した米国の制裁の動きで香港の資本・人材離脱が予想されていたところだ。現在香港の安全弁は本土企業の上場と投資だ。本土企業は香港証券取引所上場企業の半分を占める。時価総額では80%だ。2018~19年に企業公開(IPO)を通じた資金調達額が世界最大だった背景だ。香港の活況はエクソダスを防ぐ防御幕だ。中長期的には香港の金融ハブ座標軸が流動的だろうという見方が少なくない。米中衝突の地政学リスクが厳存する。