【社説】北朝鮮による韓国公務員殺害から1カ月、青瓦台と政府は何をしたか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.22 09:53
北朝鮮軍が西海(ソへ、黄海)上で韓国公務員を射殺して遺体に火を付ける蛮行を犯してから今日でちょうど1カ月になる。北朝鮮は再発防止対策を出すどころか、共同調査の要求に対しても全く反応がない。徹底した無視戦略だ。事件発生直後に把握された基本事実以外に、真相究明は一歩も前進していない。
韓国政府の誤った対応を峻厳に指摘せざるをえない。北朝鮮は当初から適当な水準で「申し訳なさ」を表わすことで事件をうやむやにしようとした。遺体焼却の有無など基本的な事実関係において韓国軍が把握したものと合致しない内容を記した通知文が来た時から、北朝鮮の意図は分かりきっていた。共同調査に応じる意志は毛頭なかったということだ。それでも韓国政府は「最高指導者が2回も申し訳ないという表現を使ったことは異例」としながら感激するような態度とあわせて、まるで共同調査を契機に南北対話の扉が開かれでもするのではないかというくらい喜んだ。政府与党の高位幹部は遺体焼却を「火葬」と表現し、北朝鮮をかばう態度まで見せた。その結果、返ってきたものは何か。