【コラム】「解放戦後史」に戻った国「韓国」…李栄薫の「反日種族主義」vs趙廷来の「土着倭寇」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.21 11:57
小説家の趙廷来(チョ・ジョンレ)氏が『反日種族主義』の著者・李栄薫(イ・ヨンフン)氏を「新種売国奴であり民族反逆者」と非難した。李氏が小説『アリラン』に描写されている日本警察の朝鮮人虐殺場面は歪曲だと批判したことに対する反応だった。この衝突は単なる2人の自然人の感情的争いと見なすことではない。その根底には、国家共同体の記憶を組織し、国家のアイデンティティを確立する問題があるからだ。
◆歴史学者の論争
ドイツにも似たようなことがあった。1986年、歴史学者エルンスト・ノルテが新聞で挑発的な内容の文を発表した。「ナチとヒトラーが『アジア的』行為を犯したのは、自分自身をある種の『アジア的』行為の潜在的あるいは現実的犠牲者と考えたためではないだろうか。『収容所群島』がアウシュビッツの元祖だったのではないだろうか。ボルシェビキの階級虐殺がナチの人種虐殺の論理的・写実的先行者だったのではないだろうか」。