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魚屋の猫だったのか…満身創痍の韓国金融監督院

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.10.16 09:57
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「常に金融消費者の声に傾ける耳を/立ち止まらず行動する足を/金融市場を常に見守る目を/金融消費者1人1人を抱擁する心を持つ金融の番人、私たちは金融監督院です」。

昨年出版された『金融監督院20年史』の冒頭に出てくる立派なコピーだ。しかしライム資産運用・オプティマス資産運用でそれぞれ1兆6000億ウォン(約1470億円)と5000億ウォンにのぼる大型事件が発生した。金融消費者は被害を受け、金融の番人の目と足はライムとオプティマスでなく別のところに向いていた。

 
一言で「金融監督の失敗」という指摘が出ている。元金融委員長は「私募ファンドの規制緩和に合わせて金融監督の人材と力量の重心を公募ファンドから私募ファンドに移すべきだったが、それをしなかったからだ」と指摘した。続いて「金融市場で資金が特定商品に突然集まったり、通常の収益率より高い収益を前に出す商品や金融機関は問題があるとみて監督すべきだった」と語った。金融の基本である常識に忠実であれば、ライムとオプティマスの異常兆候を当局が把握できたはず、ということだ。

監督の失敗に加え、金融監督院出身者が関与した疑惑まで次々と表れている。金融監督最高機構として「金融検察」という別称を持つ金融監督院の権威は失墜し、市場は混乱した状況だ。

ソウル中央地検は13日、金融監督院のユン元局長のソウル城東区(ソンドング)の自宅を家宅捜索し、斡旋収賄容疑者として呼んで取り調べを行った。ユン元局長は2018年3、4月、オプティマスのキム・ジェヒョン代表にファンド受託会社のハナ銀行の関係者ら金融界の人物の紹介する見返りに数千万ウォンを受け取った疑い。韓国銀行(韓銀)初級(高卒)出身のユン元局長は1999年、銀行・証券・保険監督院などが統合された金融監督院に移り、昨年6月に退職した。2012年の光州(クァンジュ)支院長を最後に約6年間は「無補職」状態だった。金融監督院の関係者は「ユン元局長は主に銀行と信用管理基金の部署で勤務し、証券側のネットワークがないので、オプティマス関連の影響力を行使した可能性はない」と話した。

「オプティマスロビー疑惑」を受ける金融監督院出身者はユン元局長だけではない。金融監督院のビョン元首席調査役も挙がっている。金融監督院の電子公示システムによると、ビョン元調査役はオプティマスファンドの資金が流れた海徳パワーウェイの常勤監査に昨年8月に選任された。ユン・ソクホ弁護士(逮捕、起訴)の夫人の元青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)行政官が社外取締役だった時期と重なる。ビョン元調査役はイ・ヒョクジン元オプティマス代表、ユン弁護士と同じ漢陽大同窓生だ。1996年に証券監督院研究委員として入社し、2011年まで派生商品総括チーム、証券市場チームなどで勤務し、現在、国内の大型ローファームの首席専門委員を務めている。ビョン元調査役は5月にはオプティマスの問題を検査する金融監督院局長とチーム長に電話をかけ、「温かく見てほしい」と要請したことが把握された。

金融監督院の職員の不正疑惑は「ライム資産運用事態」当時にも繰り返された。青瓦台行政官として派遣された金融監督院のキムチーム長が金融監督院の内部の検査資料を持ち出した事実が検察の捜査で確認されたのだ。その見返りにキムチーム長は故郷の友人、スターモビリティーのキム・ボンヒョン会長から3700万ウォン(約340万円)相当の賄賂を受け取った。キムチーム長は先月、一審で懲役4年と罰金5000万ウォンを言い渡されて服役中だ。金融監督院の職員の相次ぐ不正疑惑に「ワニとワニドリの関係」(大型証券会社役員)という非難まで出てきた。

匿名を求めた銀行関係者は「絶対的な権限を持つ金融監督院が独占的権力のため腐敗につながる姿だ」とし「私募ファンドの販売に関連して金融機関を懲戒しているが、まずは内部に目を向ける必要があるようだ」と指摘した。

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    魚屋の猫だったのか…満身創痍の韓国金融監督院

    2020.10.16 09:57
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    尹碩憲(ユン・ソクホン)金融監督院長
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