【社説】秋夕の民心に恐れをなしたか…主要懸案を曖昧に処理して片を付けようとする韓国与党
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.30 13:55
韓国は秋夕(チュソク、中秋)を迎えている。新型コロナウイルス(新型肺炎)のせいで帰省が容易ではないが、それでも秋夕だ。いつも秋夕の民心は政局の流れの照尺役を果たしてきた。例年のように移動が自由でなくても、お互いの心を通じて伝えられる「民心風向計」は今回も回転するよりほかない。政府と与党はそれが怖かったのだろうか。そうでなければ何かに追われるように物事を曖昧に肩を付けようとしている姿はいったい何なのか。
秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の息子の休暇未復帰疑惑に対して、検察が急いで免罪符を与えたことは秋夕の民心を考慮したごり押しとしか考えられない。実際、「秋美愛免罪符」に対する国民の怒りは相当高まっている雰囲気だ。ソウル東部地検はこの事件を配当された後、半年が過ぎてようやく調査に着手するなど9カ月間ためらいながら、秋夕を2日後に控えて電撃的に「無嫌疑不起訴」を発表した。先月の検察人事でこの事件の指揮ラインにいた検事たちが栄転し、親政府志向を示してきた検察幹部を東部地検長に座らせたことで推察はしていたが、秋夕を控えてこれを現実化する与党の無謀さには驚く。秋長官が休暇延長に関連し、電話をかけなければならない部隊支援将校の電話番号を補佐官に伝達したことなどは明らかな指示証拠で、これは秋長官の釈明も嘘であったことを裏付けている。それでも民心を冷遇して免罪符を発行した。この事件は絶対このまま見なかったことにして通り過ぎてはいけない。