【コラム】珍島犬の精子、マイナス196度凍結、韓国版「ノアの方舟」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.23 11:15
センターは一般人の出入りが厳格に制限されている。330万平方メートル(約100万坪)の広い山地が要塞のように管理されている。研究棟から4キロほど離れた海抜700~750メートルのところにある畜舎に行く場合、車両はもちろん個人防疫を二重、三重で受けなければならない。各畜舎別に専門担当員がそれぞれ配置されていて、畜舎間の移動も自由ではない。キム研究士は「家畜伝染病は動物間の直接接触よりも車両や人によって感染する場合が大多数」とし「ここは家畜感染病の最後の防御線なので、防疫にどうしても神経を尖せざるをえない」と話した。
家畜精液凍結保存法は1940年代末に英国で初めて発見されて50年代には全世界に広がった。韓国では60年代末~70年代初めから普及し始めた。実際、現在韓国人が口にしている牛肉の場合、90%以上が凍結精液で人工受精した牛によるものだ。韓牛改良の歴史がすなわち韓牛人工受精の歴史ともいえる。豚は多産なので冷凍精子よりも主に生畜で繁殖する。