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<危機の韓日関係、連続診断19>韓日首脳が書簡を交わした今、「譲歩イニシアチブ」推進を(1)=韓日ビジョンフォーラム

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.23 08:41
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16日の菅義偉内閣の発足をきっかけに、ふさがった韓日関係を改善すべきだという声が高まっている。18日に開催された「韓日ビジョンフォーラム」で、出席者らは「菅首相は韓日関係を改善しようという意志があるため、我々が先に11月の韓日中首脳会議の前に水面下交渉を積極的にすべきだ」という意見をまとめた。

ちょうどフォーラムの翌日、菅首相は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に「難しい問題を克服し、未来志向的な両国関係の構築に期待する」という書簡を送った。文大統領が「韓日関係をよりいっそう発展させよう」という趣旨で就任を祝う書簡を送ってから3日後の返信だ。

 
出席者は「この機会を逃してはいけない」とし、両国の葛藤の出発点である強制徴用賠償問題については我々が「譲歩のイニシアチブ」を発揮するのが望ましいと口をそろえた。

◆朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大教授のテーマ発表文の要約

菅義偉首相は派閥がないという。しかし無所属を中心に30人以上の「菅グループ」がある。事実上の派閥だ。安倍晋三は1年前から菅氏を後任の一人と見なしてきた。菅氏は7年9カ月間にわたり官房長官として安倍首相と歩んできたため、すぐに安倍政権と反対の方向に進んだり、アイデンティティーを修正したりするのは難しい。組閣で安倍内閣の8人を留任させるほどだった。

菅内閣は行政改革とデジタル経済革新を核心課題に挙げた。したがって河野太郎行政改革担当相と加藤勝信官房長官の役割に注目する必要がある。また前任者として安倍前首相の影響力は大きいだろう。韓日関係でも彼の役割をうまく活用する知恵が求められる。菅政権が来年9月までの安倍氏の残余任期を満たす危機管理内閣になり得るが、「1+3年」政権も可能だ。今のところ自民党内の菅連合を崩す構造が形成されにくいからだ。

菅氏は外交の門外漢でない。最長寿官房長官として国家安全保障会議を通じて主な情報を集め、韓日懸案に関する熟知度が高い。また庶民派であり、名誉に対する執着も少ない方だ。右派団体の「日本会議」に参加するが、中心人物でない。理念性向も少なくて実用的だ。韓国が主導的に対話による問題解決に取り組めば、菅氏も反応を見せる可能性がある。

カギは今年末から来年初めにかけて、日本企業の差し押さえ資産の現金化が近づくのを防げるかだ。▼司法的に現金化を猶予できるか▼文喜相(ムン・ヒサン)案に続く尹相ヒョン(ユン・サンヒョン)案のように特別立法で強制徴用問題を解決できるか▼政府が代位弁済した後に求償権を請求するのは可能か▼国際法的な協議・仲裁・裁判への回付が可能か--などを議論する必要がある。これらすべてが失敗する場合の危機管理対策も必要だ。

韓日関係の復元には時間がかかるかもしれない。菅政権が続くとしても別の政権になるとしても、日本で新内閣が出現しただけに、文在寅政権の後半期にできなくても次期政権で妥協を図ることができるはずだ。

申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使=菅首相は冷静なポピュリストと評価される。価値よりも費用を問いただす。安倍路線を継承するという側面では「安倍2.0」だが、菅首相の政治経歴と価値観を考慮すれば「安倍1.5」になる可能性がある。韓日関係で最も問題になっている日本企業の差し押さえ資産の現金化を防ぐには、被害者も説得しなければいけない。信頼を与えながら具体的な行動と立法を通じて問題を一つずつ解決していこうとする積極的な姿勢を見せる必要がある。

梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大教授=菅首相は酒も飲まない「24時間型政治家」だ。それほど実務型の政治家ということだ。ただ、新型コロナ防疫、内需経済活性化、来年7月の東京オリンピック(五輪)の成否によって1+3年になるか1年で終わるかは分からない。しかし成果を出せず支持率が20%以下に落ちれば厳しい道を歩むことも考えられる。

柳明桓(ユ・ミョンファン)元外交部長官=安倍内閣の最長寿官房長官の記録を立てただけに、当分は「安倍氏のいない安倍内閣」を維持するだろう。特に菅首相は官房長官として内政だけでなく外交に関与したうえ、2015年の韓日慰安婦合意当時には安倍首相が消極的な姿勢を見せると菅氏が関与したほど韓日間の懸案をよく知っている。我々がどんな案を日本に提示するかがカギだ。

鄭在貞(チョン・ジェジョン)ソウル市立大名誉教授=菅首相こそが「韓国は度が過ぎる」と考える普通の日本人であり、草の根ナショナリズムの典型だ。日本の首相が交代したので日本が先に動いてほしいという接近はいかなる効果もない。我々が代案を作り、日本が対話に出てくるよう引き出すのがよい。

<危機の韓日関係、連続診断19>韓日首脳が書簡を交わした今、「譲歩イニシアチブ」推進を(2)=韓日ビジョンフォーラム

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    <危機の韓日関係、連続診断19>韓日首脳が書簡を交わした今、「譲歩イニシアチブ」推進を(1)=韓日ビジョンフォーラム

    2020.09.23 08:41
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    19日に開かれた「韓日ビジョンフォーラム」で各界の専門家が討論している。ウ・サンジョ記者
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