【コラム】公正・検察改革・被害者…汚染される言葉=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.17 14:40
昨年12月、全羅北道全州(チョンジュ)のあるウェディングホールで出版記念会が開かれた。著者は、当時中小ベンチャー企業振興公団理事長だった李相稷(イ・サンジク)共に民主党議員。公団の本社がある慶尚南道晋州(チンジュ)でなく全州で開かれた出版記念会は総選挙用だった。約6000人が集まったが、その中には宋永吉(ソン・ヨンギル)民主党議員、宋河珍(ソン・ハジン)全羅北道知事、文成賢(ムン・ソンヒョン)経済社会労働委員会委員長などもいた。当時の李海チャン(イ・ヘチャン)民主党代表、兪銀恵(ユ・ウンヘ)教育部長官、朴映宣(パク・ヨンソン)中小ベンチャー企業部長官ら出席できない政治家は映像であいさつを送った。彼の著書のタイトルは『公正』だった。
選挙用の出版がほとんどそうであるように、200ページ余りの著書はほとんど自慢ばかりだった。その中にはこのような内容もある。ファンドマネジャーとして勤務していた当時に助言をしていた上場企業の会長が、会社を買収してほしいと言いながらこのように語ったという。「会社が看板を下ろさず長く維持されることが、私が最後に社会に寄与する道だと考える」。李議員は同社を買収した後、株価操作に利用し、息子のゴルフコーチ、元妻まで職員として名前を載せて資金を流用した。横領事件の責任を取って法廷に立った李議員の兄の判決文には「引き出したお金のほとんどが弟(李議員)に渡ったとみられる」と書かれていた。