増えつつある国の借金をめぐる論議=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.09.12 10:20
韓国政府が社会的距離の確保方針の強化によって被害をこうむった小商工人のために7兆8000億ウォン(約7000億円)規模の第4次追加補正予算案を編成する。財源は全額国債を発行して調達する予定だ。この中には全国民に通信費2万ウォンずつを支給することに必要な1兆ウォンも含まれた。国債発行は結局国家債務を増加させ、いつかは税金で返済しなければならないということから財政健全性を懸念する声が上がっている。実際に、4回の補正予算で今年統合財政収支の赤字規模が84兆ウォンに達するものとみられる。国内総生産(GDP)の6.1%規模だ。統合財政収支から社会保障基金を抜いた管理財政収支の赤字規模は118兆6000億ウォンと推算される。
財政支出の増加で文在寅(ムン・ジェイン)政府に入って国の借金が類を見ない速度で増加している。2017年660兆ウォンだった国家債務は昨年728兆ウォン、今年は805兆ウォンに増えた。第4次補正予算を含めば846兆9000億ウォンに達する。現政権の任期が終わる2022年には1000兆ウォンを超える見通しだ。毎年100兆ウォンずつ増えるわけだ。GDPで占める割合もますます高まっている。2017年36%水準だった対GDP比国家債務の割合は2024年58.3%に達するものとみられる。洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は10日「今年と来年、コロナ禍による仕方ない一時的な措置」として「財政収支の赤字比率が6%以内に管理できるように対応していきたい」と話した。政府が発表する国の借金は中央政府と地方政府の借金を合わせた国家債務(D1)を活用する。経済協力開発機構(OECD)はこれに非営利公共機関の負債を合わせた一般政府債務(D2)を基準とする。