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【コラム】国家の品格と成熟した民主主義=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.09 11:49
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BTSがビルボード チャート1位になり、映画『パラサイト 半地下の家族』はアカデミー賞を受賞した。外国人は韓国の文化的な底力に感嘆する。外交でも韓国が主導してG20首脳会議を引き出し、トランプ大統領はG7会議にオーストラリア、インド、ロシアと共に韓国を追加で招請する拡大首脳会議を提案した。優れた医療システムと最高人材が集まった医療従事者の献身と国民の積極的な防疫の意志で新型コロナ危機の克服も世界の模範になっている。

このように海外から眺める国家イメージは向上しているが、実際の我々の姿はどうだろうか。この半世紀、我々は経済成長と政治民主化のために前だけを見て突っ走ってきた。経済は積み上げるばかりで、政治は壊すばかりだった。経済は輸出を通じて富を蓄積することで評価され、政治は独裁に抵抗する民主化闘争と評価された。これを通じて世界10位圏の経済大国と政治先進化を同時に成し遂げた韓国は今日、それにふさわしい先進国の品格を備えているのだろうか。

 
政治家は連日、暴言と怒号、皮肉を繰り返し、国民を疲れさせている。メディアもこうした政治家を素材でドラマのようなニュースを毎日量産している。SNSで個人の意見がろ過されず露出し、さらに個人放送までが活性化し、社会全体がトマス・ホッブズの「万人の万人に対する闘争」のように感性の渦に巻き込まれている。政治家が組分けを繰り返し、自分側であればいかなるものも善であり、相手側であれば必ず難癖をつける品格のない姿を見せている。

10余年前の日本では、お茶の水女子大学の藤原正彦名誉教授の著書『国家の品格』が旋風的な人気を呼んだ。米コロラド大学と英ケンブリッジ大学で教えて研究した藤原教授は専攻の数学を越えて、さまざまな社会批評の声を出している。この本で藤原教授は日本の政治家がポピュリズムに流れて衆愚政治に陥ることを警戒した。ナチスは主権在民、三権分立、議会民主主義の典型であるワイマール共和国の民主的選挙を通じて登場した。しかしエーリヒ・フロムが指摘したように、ドイツの国民はナチスとヒトラーを圧倒的に支持しながら「自由からの逃避」を選択した。藤原教授はこうした歴史的教訓から日本が衆愚政治を越えて品格のある国家になるべきだと主張した。

積み上げるばかりだった市場が今、自らを崩し始めた。金融危機の後、貪欲的な資本主義が持続可能性について悩んだのだ。運用資産8000兆ウォン(約710兆円)の世界最大投資会社ブラックロックは企業の社会的価値と責務性を重要な投資条件とする。3000兆ウォンのJPモルガンも今年、炭素を排出する化石燃料と関連する会社には投資しないと宣言した。マイクロソフトは自社の企業活動を国連の持続可能な開発目標(SDGs)指標別に評価し、発表する。SKも企業生産に社会的価値を評価し、社会的価値を追求するさまざまな集団を連結するSOVAC(Social Value Connect)行事を毎年主管する。ポスコも社会的価値を創出する企業市民になると宣言した。昨年、鉄鋼企業では初めて6000億ウォンにのぼるESG(環境、社会、支配構造)債券を発行し、社会的責任投資に率先している。若者は価格性能比でなく価格心理比を優先し、経済的価値よりも社会的価値を消費しようとする。

壊すばかりだった政治も今はもう未来のために積み上げる努力が求められる。既得権を非難して過去を否定することから抜け出し、未来を正しく築くための政治をしなければいけない。最近の大統領への権力集中と多数決の横暴に批判的な元老政治学者、崔章集(チェ・ジャンジブ)教授がかつて指摘した「民主化以後の民主主義」について深く悩む時がきた。権威主義制度が変わっても政治文化が変わらなければいかなる効果もない。党指導部の表情を気にしてポピュリズム票ばかりを求める国会議員の姿では国の未来に希望が見えない。選出された国会議員だからといって任命職の公職者を見下げ、合理的な論理よりも答弁の態度が良くないと怒鳴る感情的な対応を見ると、時代が逆行する印象を受ける。品格のない政治家のSNSや政党報道官の論評よりも、丁重に上疏した庶民の声が多くの国民の心に響く。

もう企業は経済的利益よりも社会的価値を悩む時だ。与野党の政治家は党利党略とポピュリズムを捨てて未来の国家大計を共に議論しなければいけない。メディアは極端な少数理念集団の声や品格のない政治家の日常を増幅させて伝えるのをやめて、社会の木鐸となるべきだ。知識人も感情的な論理で相手をシニカルに非難する日常から抜け出し、合理的な論理と代案を提示する必要がある。

社会の指導層が品格を備えてこそ、国家は信頼と安定を確保でき、成熟した民主主義を引き出すことができる。お金ばかりを追う貪欲な資本主義のパラダイムが変わるように、票ばかりを追う貪欲な民主主義のパラダイムも変わらなければいけない。成熟した民主主義を築いて国家の品格を正しく立て直すことこそ、今日の我々が悩むべき最優先課題だ。

廉載鎬(ヨム・ジェホ)/高麗大名誉教授/元総長

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