【コラム】品格ある言葉の政治=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.20 11:02
金元雄(キム・ウォヌン)光復会長の発言が論争を巻き起こしている。金元雄氏は今月15日、光復節(解放記念日)の記念演説で、李承晩(イ・スンマン)元大統領について「親日派と結託した」「安益泰(アン・イクテ)は民族反逆者」「親日要人の国立顕忠院破墓」など刺激的な発言を飛ばした。また、韓国戦争(朝鮮戦争)の英雄白善ヨプ(ペク・ソンヨプ)将軍に対しては「死刑に値する」とまで言い放った。2日後、与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)代表候補は「光復会長としてその程度の問題意識は話せる」とし「それを落ち着いて丁寧に見ていくこともせず、大げさに騒ぐのはまたどういうことなのか、そう考える」と口を挟んだ。
金元雄氏の発言は大韓民国の成功と歴史を否定するものだ。李承晩元大統領が独裁と長期執権の過ちがあったからといって、彼の独立運動と自由民主主義の守護、韓米同盟締結などの業績を否定してはいけない。「愛国歌」の作曲家、安益泰が1942年に満州国10周年の慶祝音楽を作曲・指揮するなど親日行跡があったのは事実だが、彼が独立を願っていたのも事実だ。安益泰の親日行跡を問題視して「愛国歌」を変えるべきだという主張は受け入れがたい。金元雄氏が破墓対象だと主張した朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領がいなかったなら、韓国が今のような豊かな暮らしを享受する国にはなれなかっただろう。