【コラム】苦しいアパート共和国=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.17 10:32
過去最長の梅雨とコロナに疲れた庶民に打撃を与えたのは「住宅価格戦争」だった。誰がどのように作ったのか把握できない金賢美(キム・ヒョンミ)国土交通部長官式の答案である賃貸借保護法と不動産関連税の引き上げ。金長官は住宅価格をついに抑えるかのように宣言したが、それがまたどんな禍根になるか恐れた市民は各自の計算に入った。いくら計算しても見えなかった。我が家の夢は可能なのだろうか。税金は驚くほど増えた。税理士に問い合わせしたところ「勉強中」という言葉が返ってきた。市民は悩みながら過ごし、金賢美師団は「神薬」を探して行軍中だ。我が家の準備に切歯腐心していた40代の頃を思い出した。それは悪夢だった。
韓国の40代はつらい。人生の壮大な夢と厳酷な現実が衝突する10年が人生の成敗を決める。「四十は不惑」と考えていれば、人生が失敗に終わったりもする。必ず越えなければならない誘惑の三峰は出世、教育、アパートだ。課長、次長、部長に向かって肉弾突進を敢行し、店の主は中型店舗、営業職は販売神話に挑戦する。その間、子どもはどんどん成長する。夫婦の時間は入試教育を中心に回る。子どもが大学に入っても一息つく間もない。アパートはどうか。
20年前にソウルに来た筆者は高徳洞(コドクトン)から鉢山洞(パルサンドン)まで、竹田(ジュクジョン)から葛ヒョン洞(カルヒョンドン)まで回ったが、我が家を確保できるところはなかった。結局、一山(イルサン)で機会を待つことになった。40代半ばを過ぎた年齢でソウルでの生活を始め、かなり遅くなった。伝貰(チョンセ、入居時に当該不動産売買価格の70-90%程度の高額の保証金を賃貸人に預託し、契約期間中は家賃などの賃借料を支払わない)金の融資を受けて家を確保するのは概して40代初め、ところが喜びもつかの間、そこで行軍をやめる人は馬鹿だ。大きなアパート、ブランドアパートへと2回ほど引っ越しをしてこそ財産・威信競争で遅れない。アパートは第2の年俸、いや年俸より力が強い。40代はニッチ戦略と投機で始まる。