【8・15特別寄稿】日韓の指導者は大局観に立って歴史問題を乗り越えよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.12 11:04
今日、新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大し、米中対立の激化が米ソ政権終結以来最も世界を不安定化させつつある。我々が経験したことのない困難な時代に入ったと実感する毎日だ。しかし、同時に私は確信している。確固たるミドル・パワーである日韓両国が協力すれば、パンデミックに対しても、米中の緊張を制御するうえでも、我々は重要な役割を果たせるはずなのである。
残念なことに、現実の日韓関係はまったく逆の方向に向かっている。8月4日、徴用工判決に関して在韓日本企業の資産を差し押さえするために大邱地裁が出していた公示通達の効力が発生することになった。ところが、日本政府の閣僚からは、韓国が差し押さえ資産を現金化した場合の制裁に関する発言しか聞こえてこない。韓国政府の方も、この問題を日韓対話によって解決しようという意欲すら見せていない。「一ミリでも妥協を言えば、負け」と言わんばかりの態度は、双方が外交を放棄していることを意味する。このままでは、ジャパン・ファーストとコリア・ファーストがぶつかり合ったまま、日韓関係は破滅の淵に向かうしかない。